■コミックス脱シュリンクパックプロジェクト
先月のことですが、
大手出版社の小学館が、
書店で漫画を立ち読みできないようにする
フィルム包装を試験的になくした、
というニュースがありましたね。
↓↓↓
7/13(金) 19:46配信 朝日新聞デジタル
――漫画の立ち読みご自由にどうぞ――
大手出版社の小学館が、
書店で漫画を立ち読みできないようにする
フィルム包装（シュリンクパック）の
取りやめを呼びかけ始めた。
名付けて「コミックス脱シュリンクパックプロジェクト」。
対象作品は「闇金ウシジマくん」
「MAJOR 2nd」「空母いぶき」
「海街diary」など、３５作品の１巻と最新巻。
↑↑↑
もちろん、包装がないので
勇気さえあれば１冊まるごと読めます。
そして、
いくつかの店舗で試した結果、
少女・女性向け漫画で売り上げが
２０％増えたため、
今後拡大する方針だそうです。
・・・
さて、あなたはこの取り組みについて
どう思いますか？
私は、
なかなかいい取り組み。
だけど遅い。
という感想を持ちました。
■無料お試など既にいくらでも
漫画の立ち読みＯＫって、
つまりは、無料お試し。
既に他の業界ではたくさん
行われています。
出版業界でも、電子版の漫画が
無料っていうのも数年前から普通にありました。
キングコング西野さんも絵本をネットで
無料公開して波紋を呼びましたが、
結果的に売上は増えてAmazonや
楽天のランキングで１位を獲得しました。
(これは絵本を読み聞かせる時に、
本という”物”が手元にないと不便なので、
インターネット公開されていても
欲しい人は買うしかない、
という戦略的な狙いもありました。)
私もkindleで全館読みましたが、
また累計発行部数1000万超えの
「ブラックジャックによろしく」は、
10年近く前にweb上で全話無料公開になり、
さらに広告・映像・小説などへの二次利用も
完全フリー化されています。
（「ブラックジャックによろしく 二次利用」
でググってください。）
さて、このような新しい取り組みには、
批判的な意見がつきものです。
例えば、
「漫画無料で読めるんだから
わざわざ買う人なんていない」
「無料公開が増えると子どもに
悪影響がある。作品にお金を
払うという感覚が薄れてしまう」
などなど・・・
もしあなたが出版社の担当なら、
どうしますか？
■構え、撃て、狙え
「大富豪の起業術」の著者であり、
人生で20個、実に2年に1つのペースで
新規事業を立ち上げたある大富豪は、
このような方法を提唱しています。
＝＝＝＝＝
Ready, Fire, Aim
(構え、撃て、狙え)
時間と資金と経営資源の大半を、
アイデアを試す準備にそそぎこもう。
コンセプトを完璧にするために、
他にもやりたいことがあるかもしれないが、
それは全て（変更が必要で業務の
さまざまな側面に影響するため、コストが
かかるうえに混乱を生じがちなので）
可能な限りあとでやるべきだ。
アイデアが実行可能であると
判明した場合、その時にやればいい。
（「大富豪の起業術」より）
＝＝＝＝＝
Ready, Fire, Aimは
かなり有名な格言の１つです。
日本語にすると「構え、撃て、狙え」です。
普通は「構え、狙え、撃て」なので、
撃った後に狙うのは順番が逆では？
と思いますよね。
でも、
これがアイデアを成功させるコツ。
素早く行動して、
後から軌道修正した方が
結果的にお金と時間の節約に繋がる
という事なんです。
■まず、小さく試す
本当の射撃ではそんな余裕は
ないでしょうが、ビジネスでは可能です。
ビジネスでは、いくら頭で考えても、
いくら机上で考えても、
いくら素晴らしいプランを練っても、
実際にやってみないと分かりません。
前職時代、ネット広告を出して
クリック率などの反応を見ていると、
直感的に微妙だと思っていた
広告の反応が良かったり、
最高の出来だ!!と思ったものが
ダメダメだったり、
こんなことはは日常茶飯事でした。
新商品のリリースでも同じことで、
いつも予想が当たるとは限りません。
ですから、
さっさと「試作品」を小さく作って：（Ready）
実際に売ってみて：（Fire）
それからフィードバックを集める：（Aim）
という方法論が効果的になるわけです。
フィードバックを集めたら、
試作品の改善に活かし、
また売ってみて、
またフィードバック集めて、
また、また、また・・・を繰り返す。
リーン開発、アジャイル開発なんて
言われている手法も基本は同じです。
小さく試して改善を繰り返す。
これに尽きます。
■７つのポイント
もしあなたが、すごいアイデアや、
やってみたい新規事業を心に秘めているなら
ぜひ Ready, Fire, Aim の心構えで
素早く取り組んでみてはいかがでしょうか。
きっと、上司や知り合いよりも
お客さんや取引先の反応の方が
正しい道筋を教えてくれるはずです。
でも、
もちろん何でも試せばいい
ということではありません。
「構え」の段階で次の７つのポイントは
押さえておきましょう。
- 良いアイデアがあるか？
- うまく行く気がするか？
- 販売目標は現実的か？
- アイデアを試す余裕があるか？
- やるべき基本的な仕事が分かっているか？
- それをできる社員がいるか？
- いいと思ったアイデアが悪いと分かった場合の、代替案や撤退計画はあるか？
特に重要なのは、７番目です。
冒頭の漫画の例でいえば、
うまくいかないと判断した場合
フィルム包装を復活させるだけなので、
リスクは少ないですね。
それだけに、もっともっと早く
試すべきだったと言えるでしょう。
Ready, Fire, Aimをもっと深く
知りたい人はこちらをクリック
あなたのアイデアが実ることを願って…
本日も良い１日を♪ ^^
■読者の感想
「大富豪の起業術」の読者の感想です。
なぜ、今までの経営本を読んでもうまくいかなかったのか？
それがよく理解できて、さらに次に何の問題が自分の会社にやってくるのか？
事業規模に応じて出てくる、「問題」と「解決方法」がすでに書かれている本
会社を
幼年期
少年期
青年期
成人期
４つの成長期に分類することでわかりやすく解説されている珍しい本
起業したときに初めて行う行動が商品を「販売」することだ！と教えてくれる本
「構え」、「撃て」、「狙え」
この順序が一番正しいのはなぜか？
この本が教えてくれる
この順序でやらないと会社が潰れるのはなぜか？
と、そこまで教えてくれる本。
孤独な経営者を一番助けてくれるのはこの本
そして、壁に当たらないようにすでに先を見通して模範解答を教えてくれている本
これを読むとカンニングしながらテストをしている気分になる。
黒字の青のドットの装丁がおしゃれで高級感を感じる。
持っているだけで、なんだか「できる」人間に見られそう！
長谷川秀夫 様
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