■オッカムの剃刀(カミソリ)
久しぶりのライティング講座です。
今回は、科学的思考法で
あなたの文章をスッキリ洗練させる方法をお教えします。
「オッカムの剃刀」をご存知ですか?
毎日のSNS、ブログ、メルマガ投稿や
仕事上のレポート、プレゼンテーションボード、
原稿作成などにとても役に立つ剃刀です^_^
「オッカムの剃刀」;Occam’s Razorとは、
中世イギリスの神学者ウィリアム・オッカムが
提唱したことで名付けられました。
オッカムの剃刀の法則と言われることもあります。
さて、これはどんなカミソリなんでしょうか?
文章にすると
「ある事柄を説明するのに、必要以上に多くを仮定するべきではない」
ということ。
思考の断捨離。哲学や科学における思考節約の原理です。
つまり、「ある事柄を説明する」ときには
無駄なものを削ぎ落とし必要最小限にすること。
この削ぎ落とすということから、
のちにオッカムの剃刀と呼ばれるようになりました。
日常の文章作成でオッカムの剃刀に近いのは
「推敲」でしょうか。
推敲とは、文章や詩を「推し」「敲 (たた) いて」
よりレベルアップさせること。
本来の意味はカミソリとは異なりますが、
行う作業は近いものがありますね。
余談ですが、その最も先鋭化したものが俳句といえるでしょう。
■具体例は
オッカムの剃刀の具体例はこんな感じです。
「Aさんがサマージャンボ宝くじを買った。
神棚に上げて当選発表の日まで毎日お祈りをし続けたお陰で、
なんと7億円が当たった。」
オッカムの剃刀を使うと、
「Aさんがサマージャンボ宝くじを買った。なんと7億円が当たった。」
ということになります。「なんと」も不必要かも。
味もそっけもない事実のみの文章になりますが
事実を正確に把握するためには重要です。
お祈りのせい…という下りには客観性がありませんものね。
■カミソリの使い方
さて、自分で文章を書く時に
とても役立つオッカムの剃刀の使い方はこれ。
①まず、できるだけ簡明な文章を書きます。
②そしてさらにそこから削ぎ落せるものをカットします。
これがオッカムの剃刀を使った文章の背骨です。
③もちろんこれだけでは文章として味気ないので、
装飾過多にならないように形容句をくわえます。
④そして最後に推敲。
こうすると、読者の方にもスッと入る文章が書けますよ。
余談ですが、
この書き方は文学などとは相反するようにみえますが
AIが文学を書く時代です。
オッカムの剃刀は、きっとそのプログラムのベースに
なっているのではと、一人ニヤニヤする今日この頃です。
追伸:この文章はオッカムの剃刀を一切使わずに書いたものです。
お叱りはご容赦下さい。
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